黒青コントロール「Rainy Devil」調整記・雑記
まさに誰得(挨拶)


自分用メモ。


発端は公式のスポイラーでミランド(SOMの有効色レア土地)を見た事に遡る。

ミシュラランド、M10ランドと併せた強力な有効色土地12枚体制は、色拘束の強い呪文を採用するに耐えうる二色のマナ基盤を構築することが可能だという確信を得た。
とりわけミランドは序盤に強い土地であり、1〜3ターン目のアクションを支えてくれるということが大きかった。

フルスポイラーが出る頃になると、僕は狂ったように有効色のデッキを大量に作成し始めた(実戦レベルに至らずお蔵入りになったものの方が多いが)。

その結果、新環境のスタンダードでは1〜3ターン目のアクションとして《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek(ROE)》が強いと信じ込んでいた僕は、玉石混合のデッキ案の中から、ハンデスを強く使えるデッキを中心に考えるようになっていた。

ハンデス=黒のパートナーとして最初に候補に挙がり、結局最後まで一択のまま調整を重ねることになったのが青。現環境どころかマジック歴代でも最強レベルのパワーカードである《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor(WWK)》の青。そして、M11で「環境を変えた一枚」として挙げる者も少なくない《マナ漏出/Mana Leak(M11)》の青。

ハンデスとカウンター、除去とジェイス。どんなデッキにも対応が可能なこの組み合わせこそが新スタンダードのソリューションに呼ぶに相応しい可能性を秘めている、と布団の中でデッキを考えながら思ったのであった。

そして出来上がったのが黒青コントロール「Rainy Devil」。初の実戦投入となったのが新環境が始まって間もない10/2のLMCextra(http://moggfanatic.diarynote.jp/201010032155103258/)であった。

その時のレシピがこちら。
Deck Name: Rainy Devil

Lands-25
1《ボジューカの沼/Bojuka Bog》
4《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》
4《闇滑りの岸/Darkslick Shores》
4《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
1《島/Island》
1《湿地の干潟/Marsh Flats》
4《沼/Swamp》
4《地盤の際/Tectonic Edge》
2《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》

Creatures-13
3《深淵の迫害者/Abyssal Persecutor》
4《マラキールの門番/Gatekeeper of Malakir》
3《粗石の魔道士/Trinket Mage》
3《吸血鬼の呪詛術士/Vampire Hexmage》

Other Spells-22
1《バジリスクの首輪/Basilisk Collar》
1《脆い彫像/Brittle Effigy》
1《キマイラ的大群/Chimeric Mass》
1《消耗の蒸気/Consuming Vapors》
3《強迫/Duress》
2《不気味な発見/Grim Discovery》
4《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
2《乱動への突入/Into the Roil》
3《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
4《マナ漏出/Mana Leak》

Sideboards-15
2《マラキールの血魔女/Malakir Bloodwitch》
1《脆い彫像/Brittle Effigy》
2《弱者の消耗/Consume the Meek》
2《破滅の刃/Doom Blade》
1《強迫/Duress》
3《瞬間凍結/Flashfreeze》
3《記憶殺し/Memoricide》
1《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》

当時はデッキバレケア(笑)などと、ひみつに伏せていたけど今となっては無意味なので公開。

ハンデス&カウンターのメインコンセプトに、アドバンテージを取れるカードを多く積み、《粗石の魔道士/Trinket Mage(SOM)》からのシルバーバレットで肉付けした形。フィニッシャーに据えた《深淵の迫害者/Abyssal Persecutor(WWK)》はデッキ名の由来にもなっている。クリーチャータイプが「デビル」だったら尚良かったのだが。(デーモンとデビルの違いについてはここでは割愛)

トップメタ中のトップメタであるValakut Rampを倒すことだけを意識して構築した結果、当日は2度のヴァラクートの対戦に勝利することは出来たが、多くの問題を浮き彫りにした。

それが、「対ビートダウン耐性の低さ」と「マナ基盤の脆弱性」であった。

前者は当日マナランプ系デッキ以外に全敗している成績が物語る通り。メインの除去が《マラキールの門番/Gatekeeper of Malakir(ZEN)》に、1挿しの《消耗の蒸気/Consuming Vapors(ROE)》と《脆い彫像/Brittle Effigy(M11)》といった遅く小回りの利かない呪文のみであり、サイド後も《破滅の刃/Doom Blade(M11)》二枚程度では改善されることはなかった。

後者の問題は、12枚の有効色ランドで当初盤石だと思われただけに意外だったが、やはり黒トリプルシンボルと青ダブルシンボルを要求するマナベースに《地盤の際/Tectonic Edge(WWK)》を4枚許容するのは難しかった。単純な土地の枚数の問題もあり、即日調整が行われることとなった。


前者を補うべく、いまいち機能しなかったトリンケットシステムの代わりに《皮裂き/Skinrender(SOM)》と《破滅の刃/Doom Blade(M11)》を採用。後者を土地の増量と《ジュワー島の隠れ家/Jwar Isle Refuge(ZEN)》の採用でカバーして臨んだのが10/9のFinals予選@長津田GCC(http://moggfanatic.diarynote.jp/201010092205559461/)。

しかしビートダウンとのマッチアップがなく、《皮裂き/Skinrender(SOM)》は脅威の全試合サイドアウト。環境的にも中速ビートダウンが少なく、「帯に短し襷に長し」という表現が皮肉にもぴったり当てはまってしまうほどだった。全試合サイドアウトということはサイドの《皮裂き/Skinrender(SOM)》は完全ニート。土曜日の段階では完全に彼の居場所はどこにもなかった。

惨敗の中での収穫としてはマナベースの安定度の向上。《ジュワー島の隠れ家/Jwar Isle Refuge(ZEN)》を足しつつ《ボジューカの沼/Bojuka Bog(WWK)》を《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse(M11)》に変えたことで、《粗石の魔道士/Trinket Mage(SOM)》の代わりのシャッフル手段を維持しながら青マナへのアクセスが強くなったのが大きい。

負けはしたものの、一定の手応えを得た土曜日。そしてメタゲームの見極めと調整に費やした日曜日を経て、ある程度納得する構成に仕上がったのが10/11のFinals予選@溝の口GCCに持ち込んだレシピ。

Deck Name: Rainy Devil

Lands-26
4《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》
4《闇滑りの岸/Darkslick Shores》
4《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
1《島/Island》
1《ジュワー島の隠れ家/Jwar Isle Refuge》
1《湿地の干潟/Marsh Flats》
4《沼/Swamp》
4《地盤の際/Tectonic Edge》
1《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》
2《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》

Creatures-11
3《深淵の迫害者/Abyssal Persecutor》
1《カラストリアの血の長、ドラーナ/Drana, Kalastria Bloodchief》
3《マラキールの門番/Gatekeeper of Malakir》
2《吸血鬼の呪詛術士/Vampire Hexmage》
2《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》

Other Spells-23
2《剥奪/Deprive》
3《破滅の刃/Doom Blade》
3《強迫/Duress》
4《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
3《乱動への突入/Into the Roil》
3《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
4《マナ漏出/Mana Leak》
1《呪文貫き/Spell Pierce》

Sideboards-15
2《弱者の消耗/Consume the Meek》
1《破滅の刃/Doom Blade》
3《瞬間凍結/Flashfreeze》
3《闇の掌握/Grasp of Darkness》
3《記憶殺し/Memoricide》
2《ミミックの大桶/Mimic Vat》
1《呪文貫き/Spell Pierce》


土地は土曜日の配分を踏襲。目立った不満もないし、これが基本になりそう。

大きく変わったのがクリーチャー枠。「絶対に4枚」と思っていた《マラキールの門番/Gatekeeper of Malakir(ZEN)》は強いんだけれど、思ったより腐る場面が多かったので減量。同じ理由で《吸血鬼の呪詛術士/Vampire Hexmage(ZEN)》も能力が活きる場面に噛み合わないとただのウィニークリーチャーなので減量。
代わりに採用したのが、サイド後の《天界の粛清/Celestial Purge(M11)》に引っかからず、《審判の日/Day of Judgment(ZEN)》耐性を持つ《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》。ただ強というのが正しい表現で、クリーチャーデッキ相手にとりあえず出して盤面制圧することも可能。

また、《カラストリアの血の長、ドラーナ/Drana, Kalastria Bloodchief(ROE)》は、夜中の妙なテンションで「ドラーナ様入れたい」とツイートしたらそのまま入ってしまったカード。一応迫害者も処分できる。
月曜のマッチングではサイドアウトが多かったが、ポテンシャルは高いし、このデッキに不足している萌え要素を補うカードとしてしばらくはメインを張ることになりそう。

一方のスペル枠は、大幅にインスタントの比率を増量。細かく動けるようになり、より好みの、より馴染む形になった。特に好感触だった《乱動への突入/Into the Roil(ZEN)》はユーティリティ性を買って増量。門番が減った分の迫害者の処理手段としても機能した。

サイドボードは青白コン以外に積む相手が見当たらない《マラキールの血魔女/Malakir Bloodwitch(ZEN)》を抜いて同系の《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit(WWK)》や、《溶鉄の尾のマスティコア/Molten-Tail Masticore(SOM)》を始末できる《闇の掌握/Grasp of Darkness(SOM)》を採用。これは日曜日の予選でゴブリンに打たれまくった経験から採用。
また、ネットで話題になっていた《ミミックの大桶/Mimic Vat(SOM)》は面白そうだから採ってみた。正直タイタン系デッキ専用だけど、警戒されてきている今後も同じ活躍が出来るかは疑問。


このデッキで臨んだ月曜日は、残念ながら結果が伴うことはなかったが、デッキの強さは信じるに充分値するものだった。正直乗り手のスペックが追いついていなかったのが敗因。


最初は「どや!これが僕のオリジナルデッキや!」とか思っていたので、既出のアイディアだったと知ったときは少し悲しくなったりしたけれど、アプローチが間違っていなかったという自信にもなるし、参考にすべき模範が多いのは嬉しい。


(個人的に)最高のデッキ名を付けることが出来たおかげで愛着もあるし、今後も引き続き調整していくことになると思うので、その時にあとで読んで振り返る用の覚え書きとして書いてみた。


外向けに書いていないので読みにくい点とか多々あると思いますが、うっかり最後まで読んでしまった人にとって何かの役に立てば幸いです。ご意見・アドバイス貰えればもっと幸いですww



そんなこんなで脳内と実践両面からの調整期でした。他のことと平行してやってたらえらい時間かかった。




ではまた。




追記:
書いた理由、もうひとつは

2010年10月10日 13:06 レイニーデビル mtg
2010年10月10日 13:06 レイニーデビル mtg
2010年10月10日 13:06 レイニーデビル mtg
2010年10月10日 13:04 レイニーデビル mtg

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